サプライ・チェーン・マネジメント
SCM-競争力と収益性アップのためのツール
欧州市場でより効率的にマーケティングを展開しようとするとき、「ロジスティクス」が重要な鍵である、ということは既に周知のことだろう。また、オランダがロジスティクス先進国として定評を得ていることも良く知られている。しかし、さらなる競争激化が見込まれる欧州市場では、競争力アップ、収益性アップを目指してさまざまな企業努力が払われているなかで、より一層ロジスティクスの重要度が高まっている。
オランダが誇るロジスティクスの分野でも、継続的に新しい技法が開発されているが、そのひとつが「サプライ・チェーン・マネジメント」(Supply
Chain Management= SCM)である。効率アップとコストダウンを狙った「ジャスト・イン・タイム」方式の次世代バージョンともいえる新しいコンセプトである。
「内製するか、それとも外注するか」の方針決定を継続的に迫られてきた国際企業は、これまでしばしば自製を選択してきたものの、近年には、かなりの部分をサプライヤーからの調達に頼るようになってきている。ここでいう「サプライヤー」とは、原材料の供給者のみならず、部品や半製品の供給者、さらには総合的な物流サービスの供給者をも含む。
製品の製造、販売から客先への納入まで、あらゆる段階で関わるあらゆるサプライヤーの、包括的なネットワークが「サプラ
イ・チェーン」(supply chain)である。つ まり、地球的規模での原材料から製品まで の一連のフローに関わる、モノと情報の多重方向の「往来」すべてを意味する。したがって、売り手、サービス・プロバイダー、顧客のすべてが、このサプライ・チェーンにリンクされる。
このチェーンに連鎖するすべての関係者(企業)がチェーン全体の総合競争力の影響を受けることになるため、主たる「プレーヤー」は自社だけを運営管理するのではなく、チェーン全体を管理・監督して競争力を維持し、高めようとすることになる。このチェーンのあらゆる部分で、オーバーラップや停滞を排除し、コスト・パフォーマンスを向上させるための方策を織り込んで行く。この結果、最も効率的なサプライ・チェーンの構築が可能となる。
効率的なサプライ・チェーン・マネジメントには、顧客、コントラクター、マネジメント、サプライヤー、物流業者など、関係者間の迅速な対応を可能にするために、十二分に発達して先進的な物流チャネル基盤と最新技術の存在が頼りとなる。もしチェーンのどこか一部でも、たとえば資材の配送が迅速かつ効率的に行われなかったら、この「連鎖」は途切れてしまい、結果的には全体で大きな遅れを生じさせてしまうからである。また、関係者間で十分なコーディネーションを図ることも不可欠である。
競争はますます激化し、顧客の要求はさらに厳しくなり、グローバルに事業を行う国際企業であれば、「サプライ・チェーン・マネジメント」を無視することはできないであろう。
では、サプライ・チェーン・マネジメントを企図し、拡大する国際経済に対する競争力を維持するには、どうしたらよいのだろうか。
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グローバル、あるいは汎ヨーロッパ規模のサービス・プロバイダーを使って、数カ所のエントリー・ポイントと保管基地を活用して、入出庫やトランジットを効率的に統合して最省力化する。 |
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ITシステム(企業側のソーシング・プラン、ERP、ソフト・パッケージなど)をサービス・プロバイダーのシステムにリンクさせる。 |
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全世界的な購買力をアップする。 |
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単相的なサービス・プロバイダーから総合サービス・プロバイダーへ変換することによって、人件費、在庫コスト、物流コストをさらに削減する。 |
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すなわち、全世界規模のサプライ・チェーン・マネジメントを構築するには、「ハイテク」なロジスティクス環境の中心に立地することこそが、最大効果
のためのキー・ポイントであるといえよう。
(出所:オランダ産業投資ニュース 65号)
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