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ATAカルネ
外国に一時的に品物を持ち込む時の免税通関書類

「ATAカルネ」とは一時輸入に関する関税条約(ATA条約)によって国際的に統一された通関手帳で、ATAカルネの名義人は最長1年間にわたり、以下の物品を条約協定国の税関で輸入通関する際に免税扱いで通関することができます。対象となる物品は以下のとおりです。

見本市・博覧会等での展示用出品物
顧客獲得の目的で使用するサンプルなどの商品見本
顧客のための修理・保守作業に使用する専門機材
写真機材・フィルム、楽器などのプロ用職業用具

(注:条約の全加盟国がATAカルネの使用にあたり、上記用途のすべてを認めているわけではありません。)

ATAカルネの取得は義務ではありませんが、いわば一種の「モノのパスポート」として以下のような利点があります。

外国に品物を持ち込む場合、VAT(付加価値税)・輸入税などの関税支払いや、担保金などの保証提供の必要がなくなる。ATAカルネとは、持ち込んだ国から品物が所定期間内に再輸出されない場合には、その物品についての所定の輸入関税その他の税を納めることを発給機関が保証するものである。
ATAカルネを認めている国はどこでも、この手帳1冊ですべての税関手続を済ませることができ、手続が簡素化される。
有効期間は1年間で、その期間内であれば名義人は同じカルネを何度でも繰り返し使用することができる。ただし入出国ごとに必要な有効残存ページ数が揃っていなくてはならない。
ATAカルネを認めている税関当局はEU、米国、日本をはじめ60あまりの国・地域に及ぶ。

損敗しやすいものを除けば、ほとんどあらゆる物品をATAカルネで輸送することができ、移動の多い音楽家や撮影隊のほか、上述のような目的で利用するビジネスマンの利用も多くなってきています。持ち込まれた物品は、持ち込まれた時と同じ状態で持ち出されなければなりません。カルネ使用者は、自ら税関にカルネを提示する義務があります。

ATAカルネはATA条約に署名したすべての国で有効です。署名各国には、その国の税関当局が承認するカルネ保証・発給機関があります。簡便のため、国内の商工会議所にカルネ発給権限を付与している国も多く、オランダもここに入ります(オランダ商工会議所のウェブサイトを参照)。米国では国際ビジネス委員会(U.S. Council for International Business)、日本では日本商事仲裁協会(JCAA)が行なっています。

ATAカルネの取得にかかる費用は2種類あります。まず、カルネ申請時にかかる手数料ですが、これは返金されません。次いで、カルネ発給機関に預ける担保金(現金もしくは銀行保証)があります。担保金の金額は概ね物品価額の30〜50%相当額です。この保証金は、使用後にカルネを返却すれば全額返金されます。

注:国や地域によっては、カルネによる通関が認められていない物品がありますので、必ず事前に日本では日本商事仲裁協会(JCAA)のウェブサイトなどで確認ください。

なお、自動車については、このATAカルネで一時通関できるのは、展示用やレース用などナンバーをとらなくてよい車両に限ります。自家用車でナンバーをとって公道を走る場合は、日本自動車連盟(JAF)に申請します。

(2002.01.14)

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