2012

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アムステルダムとアムステルフェーンの2市長、訪日

オランダ・アムステルダム首都圏地域から、アムステルダム市のエバハート ファン・デル・ラーン(Eberhard van der Laan)市長とアムステルフェーン市のヤン ファン・ザーネン(Jan van Zanen)市長が9月22日〜29日、大規模な派遣団を率いて訪日する。

目的はアムステルダム地域の経済、観光および文化の特長的なメリットを広報すること。オランダの首都にして最大の都市であるアムステルダムには、多くの外資系企業が拠点を置き、日系企業も多数進出している。約400社の日系企業がアムステルダムを選ぶ背景には、確かな理由がある。

第一に、アムステルダム国際空港スキポールから近いこと。スキポール空港は2012年も含め何度も欧州のベスト空港に選ばれており、欧州130以上の都市と路線を持っていることから欧州各地を日帰り出張できる。

 第二に、アムステルダムにはサービス分野の企業が多数存在すること。タックス・アドバイザーからロジスティクス・サービス会社、ゲームのローカライズから開発の企業、さらには金融専門家から研究者まで、事実上ありとあらゆる分野の企業が集まっている。

 また、オランダには、研究開発向けインセンティブが多く、税制優遇などもあり、利益の大部分を自社に再投資することが可能である。さらに生活環境の良さも大きな理由のひとつだ。アムステルダムには、多くの文化施設、スポーツ施設のほか、ホテルオークラや日本人学校、専用窓口ジャパンデスクを持つ病院、日本語が通じる鮮魚店、日本人美容師など日本人向けのサービスや、海外生活を支援する施設があり、赴任者をはじめとする日本人コミュニティーはアムステルダムでの生活を楽しんでいる。オランダではほとんどの人が英語を話すので、日常生活も大変に楽だ。

 ビザや労働許可の手続、市役所への登録は、ワールドトレードセンター(WTC)内のエクスパット・センター(Expatcenter)の1ヵ所ですべて済ませることができる。アムステルダム地域はロンドン、デュッセルドルフに次いで、日本人居住者が欧州で3番目に多い地域である。このため、日本人の大半が生活するアムステルフェーン市の市長は、オランダの「日本人のための市長」とも呼ばれているほど。

 両市長の訪日中、アムステルダム地域の経済のあらゆる側面が紹介される。IPと税務管理を中心とした大規模な投資セミナーが大阪と東京で開催され、スキポール地域開発公社は、完璧なサプライチェーンについて会社訪問とワークショップを通じて紹介する。オランダ経済・農業・イノベーション省企業誘致局のバス・プレス(Bas Pulles)局長がこのロジスティクス・グループを率いる。

 アムステルダム・マーケティングはオランダ政府観光局と協力して、アムステルダムの多くの魅力や可能性について2回のセミナーを予定している。また、アムステルダム商工会議所は大阪と東京の商工会議所を訪問し、相互協力の可能性を探る。

 オランダ中部に位置し、アグロフード研究の多くが進められているフードバレー(Food Valley)も今回の派遣団に加わり、食の安全と健康に関する専門家ワークショップを開催する予定。

 最後に、アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)、ゴッホ美術館(Van G o g h Museum)、アムステルダム市立美術館(Stedelijk Museum)、アンネ・フランクの家(Anne FrankHuis)およびコンセルトヘルボウ管弦楽団(Concertgebouw Orchestra)など、世界的に有名な宝を抱えるアムステルダムの文化部門も、東京との文化的な結びつきのさらに組織的な具現化へ動いている。

 両市長は、投資セミナーやネットワーク・レセプション、アムステルダム・インターナショナル・スクール同窓会への参加のほか、アムステルダムに拠点を置く多くの企業への訪問を予定している。

 両市長は、また、日本滞在の最終日に仙台を訪問する。訪問の目的は、東日本大震災の被災地をお見舞いし、同時に、仙台や東北地方に対して今後どのような支援ができ、どのように協働できるかを確認するためでもある。3.11の翌日から、地方自治体や政府機関だけでなく個人によるものも含め、多くの慈善活動が組織され、多額の募金、支援金が集まった。アムステルダムと日本との密接なつながりを示すものでもあろう。

 両市長は今回の訪日を楽しみしており、さまざまな活動を通じてできる限り多くの交流に立ち会いたいと期待している。アムステルダム地域は、日本人を含むすべての人々が、暮らしを楽しめる地域でありたいとして努力しており、日本滞在中に日本について、より多くを学ぼうと考えている。

 アムステルフェーンのファン・ザーネン市長は、「皆様にもっと快適に暮らしていただくために、アムステルダム地域、とくに我が市に何ができるかを知らせていただきたい。ビジネス上でも、個人的なことでも構わない」と言う。「また、問題や困難が生じた場合には、ご連絡いただきたい。解決に向けて最善を尽くす所存だ。アムステルダム地域に住んだりビジネスを展開したりしていただくことを喜んでいる。歓迎の気持ちを皆様に感じていただきたい」と語る。

 「日本人のための市長」と呼ばれるファン・ザーネン市長はすでに何度も訪日しているが、アムステルダムのファン・デル・ラーン市長は初の訪問となる。

 訪日をひかえた両市長に聞いた。

■ファン・ザーネン市長、初来日となるファン・デル・ラーン市長に対して、日本についてなにかアドバイスは?最も重要なポイントは何でしょうか?

 「友人であり、また近しい同僚であるファン・デル・ラーン市長にはアドバイスなど必要ありませんでしたよ。ただ、あの未曾有の大災害から立ち直るスピリットと革新的なマインドから我々は学びたいんだということ、400年以上に亘る永い交流の歴史があること、そして、もちろん、日本は今でも‘日出ずる国’であること、を確認しました。」


■ファン・デル・ラーン市長、今回の初来日で期待なさっていることは?最近はBRICs諸国を重視する傾向が強いのですが、アムステルダム地域には多くの日系企業が進出していますね。日系企業向けにどのような政策があるのか、すでに進出した企業の拡張のための対策など、お考えは?

 「今回の訪日には多くの期待を寄せています。我々にとって日本は大切な友人です。大きな日本人コミュニティーは、オープンで受容性にあふれることで知られるアムステルダムを形成する、まさに重要な一部なのです。アムステルダム地域にとって日本は第2位の進出国で、現在365社超が存在します。多くはすでに数十年の歴史を有し、年平均15社のペースで進出企業数が増加しています。また、労働許可や各種届け出手続きを1ヵ所で済ませることができる‘エクスパット・センター’や、アムステルダム首都圏地域の4市(アムステルダム、アムステルフェーン、アルメーア、ハーレマメーア)が共同で組織する‘アムステルダム・インビジネス’が、新規進出も拡張もお手伝いできます。 企業の増加と拡張は、すなわちコミュニティーの成長をもたらしますから、我々はさまざまな施設や設備が日本クオリティーで快適であるよう努力しています。ひとつの例が、当地のアムステルランド(Amstelland)病院に設置した日本人専用窓口ジャパンデスクが、さらに拡大されることでしょう。」


■ファン・ザーネン市長、アムステルフェーンでは、駐車場のメーターにさえ日本語表示がなされていると聞きましたが、それは日本人ドライバーの利用マナーに問題があるということですか? 

「いえいえ、もちろん違います。大きな日本人コミュニティーを抱える市として、日本語でのインフォメーションが多いのです。市政ガイドやごみ廃棄物日程表なども日本語で配布されています。」

 

■では最後に、お二人から日本企業の皆様へメッセージをどうぞ。 

「アムステルダム地域にとって、日本は古くからの友人です。だからこそ、今回の訪日が実り多いことを非常に楽しみにしています。日蘭が共有してきた歴史に触れ、その強いきずなが将来に亘って続いて行くことを祈念しています。」

 「アムステルダム地域は日本の皆様にとっての第2の我が家です。心から温かくお迎えします。」

 

 

左:ヤン ファン・ザーネン(Jan van Zanen)アムステルフェーン市長
右:エバハート ファン・デル・ラーン(Eberhard van der Laan)アムステルダム市長


Source:NFIA
(2012/08)