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テイジン
高機能繊維で世界シェア45%に

帝人株式会社(本社=大阪市中央区)は、2000年12月、オランダの大手合繊メーカー、アコーディス社(Acordis)のパラ系アラミド繊維トワロン事業を買収し、新会社「テイジン・トワロン(Teijin Twaron B.V.)」を設立した。

パラ系アラミド繊維は、強度と耐熱性に優れた高機能繊維として開発され、各種補強材として広く使われているが、近年ではIT関連産業の成長とともに、光ファイバーの補強材や携帯電話のプリント配線基板用に需要が急拡大している。アコーディス社におけるパラ系アラミド繊維の年間生産能力は1万1000トンで世界第2位。今回の買収により、トップの米デュポン社に迫り、世界シェアの45%を占めるメジャープレイヤーの地位を確立する。

同社は、日本でパラ系とメタ系の両アラミド繊維を生産する唯一のメーカーであり、パラ系アラミド繊維「テクノーラ」、メタ系アラミド繊維「コーテックス」を生産している。同じパラ系アラミド繊維でも、「テクノーラ」が耐疲労性、耐薬品性に優れているのに対し、オランダで生産される「トワロン」は低伸度、寸法安定性、耐熱性に優れるという物性の違いがあり、それぞれに独自のマーケットを持って補完関係にある。今回の統合により競争力基盤がいっそう強化され、多様化するユーザーニーズにグローバルに対応できるとしている。同社では、これを炭素繊維と共に高機能繊維事業の柱に育てる考え。

新会社「テイジン・トワロン」はアルネム(Arnhem)に本社を置き、オランダのトワロン法人およびドイツ販売会社の全株式、米国・ブラジルにおけるトワロン事業に関する資産を継承する。本年2月にはオープニング・セレモニーが行われ、帝人安居祥策社長は、日蘭交流400周年という意義深い年であり、また21世紀の始まりにあたる年に、テイジンにとってオランダにおける4番目のプロジェクトがスタートできたことを謝すると共に、「トワロンと自社のパラ系アラミド繊維と合わせて世界市場45%のシェアを持つことになり、高機能繊維で世界のトップメーカーの地位を確立できた。特性の異なる糸をユーザーの要望に対応して供給できることは競合他社にはない強みと考えている。今後は両繊維の技術と販売力を統合し、競争力をさらに強化していきたい」と挨拶した。

同社はまた、オランダの大手化学会社DSM社と共同開発した積層セラミックコンデンサー向けエンジニアリングフィルムの生産増強を計画している。

このフィルムは、1997年にDSMグループのDSMソルテック社と合弁会社を設立し、オランダのプラントで試験生産を続けてきたもので、多孔質・極薄の超高分子量ポリエチレンフィルムに多量のセラミックを含ませている。

大容量・小型化を要求される積層セラミックコンデンサー用の部材として注目されているこのフィルムは、従来の積層セラミックコンデンサーの製法に比べて、大幅に溶剤使用量が減少するなど環境にもやさしく、さらにコンデンサーメーカーの生産効率向上にも寄与する。

このたびの生産増強は、2002年をメドにオランダでの生産規模を5倍に引き上げ、2003年には国内にプラントを新設するというもの。携帯電話やデジタル家電向けのコンデンサー増加や大容量・小型化に伴い、このフィルムの需要も増加するものと考えており、2008年には売上高300億円を目指している。

出所:オランダ産業投資ニュース 71号/2001.4   


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