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オランダ経済省企業誘致局、創立25周年

外国からの直接投資誘致に取り組んできたNFIAがサービスを開始して四半世紀

 オランダ経済省企業誘致局(NFIA=Netherlands Foreign Investment Agency)は今年、オランダを拠点にしてヨーロッパ事業を立ち上げ、あるいは事業拡大、組織再編を計画している外国企業に対する支援活動を開始して25年目を迎えた。NFIAは1978年、困難な状況にあったオランダ経済再生策の一環として設置された部局で、現在では世界各地にオフィスを置く恒久機関にまで成長している。

経済不振打開の切り札として
 70年代後半、オランダ政府は厳しい経済状況に直面していた。鉱業、繊維、製靴などそれまでオランダ経済を支えてきた伝統的産業が軒並み閉鎖に追い込まれるなか、政府は国内経済成長を達成するために独創的な解決策を提示しなければならなかったのである。ルード・ルベルス(Ruud Lubbers)経済相(当時)は、将来を睨んだイニシアティブとして、外国からの直接投資を促進することで新たな雇用を生み出すことを目的としたオランダ対内投資委員会(Commission for Foreign Investment in the Netherlands)を設置した。ルベルス経済相はその後首相となり、1982年から1994年まで3期連続で国政の舵取りを行った。
 オランダ対内投資委員会はスタッフ4人で発足。当初はハーグを本拠に、ニューヨークと東京に駐在員を置いていた。その後、名称もオランダ経済省企業誘致局と変わり、現在では80人のスタッフを擁し、ヨーロッパに3ヵ所(ハーグ本部、ロンドン、シュツットガルト)、米国に6ヵ所(ニューヨーク、ボストン、シカゴ、アトランタ、オースチン、サンマテオ)、アジアに5ヵ所(東京、大阪、ソウル、台北、香港)と、計14ヵ所の海外オフィスを構えるまでに成長した。
  対オランダ投資も急速に拡大しており、2001年現在、外国からの直接投資額は3,000億米ドル近くに達し、外国からの投資受入額としては世界で7番目にランクされている。数では、5,000社を超す外国企業が進出して事業を展開している。

進出企業への支援を続けて
 NFIAは設立以来、オランダで事業を新規に立ち上げたり、また拡大しようとする外国企業を支援し続け、その数は数百社に及んでいる。NFIAは、オランダ市場に関する情報の提供、立地選定やロジスティクス戦略に関する調査や情報提供、さらには利用可能な特典や許認可手続きから税制面での相談に至る個別ガイダンスまで、幅広い活動を行っている。そのほか、オランダ国内のさまざまなネットワークやサービス・サプライヤーなどの民間セクター、さらには地域開発公社、港湾、州政府など、さまざまなレベルの政府機関、教育機関、民間コンサルタントなどに企業投資家を繋げる業務も行っている。

NFIAのスタッフは、オランダ国内・外を問わずモチベーションが高く、外国企業や外国人投資家が投資先と投資時期を決定するのを手助けするだけでなく、決定を下した後も継続的な支援活動を行っている。また、国際版、各国版のインターネット・サイトを開設したり、企業や投資家向けに対オランダ投資に関するさまざまなテーマでニューズレターを定期的に発行するほか、パンフレット発行やプレゼンテーションなど幅広い広報活動も手がけている。
 NFIAのサービスを活用して、多くの国際企業が新規投資先あるいは事業拡大の拠点としてオランダを選んできた。おもな企業としては、GEプラスティックス(GE Plastics)、米国の外では最大規模の工場を有するダウ・ケミカル(Dow Chemical)、イーストマン(Eastman)、スターバックス(Starbucks)、そして欧州本社とシェアード・サービス・センター、物流拠点をオランダに設置したシスコ(Cisco) などの米国企業が挙げられる。また、ヨーロッパ企業としては、EMI、BOCグループ、ヴッパーマン(Wuppermann)、ボッシュ(Bosch) などが進出。アジア企業としては、自動車関連以外の日本企業としてはもっとも投資額の大きかった富士写真フイルムをはじめ、日立建機、ヤクルト、そして欧州顧客サポート・センターとシェアード・サービス・センターを設置したソニー、また、韓国からの大宇、LGエレクトロニクス、台湾からの大同、ジャイアントなどが代表的といえる。
  「NFIAは、米国のオフィス・スタッフであっても、英国チームの一員であっても、私たちがヨーロッパ進出先の候補としてオランダを検討していた2年から3年の間、ずっと私たちの支援をしてくれましたが、ほんとうにありがたいサポートでした」と語るのはアムステルダムでスターバックス・コーヒー(Starbucks Coffee)の社長EMEAを務めるマーク・マッケオン(Mark McKeon)氏。スターバックスは最近、オランダに大型焙煎工場とサポートセンターを新設している。

将来への投資
 世界経済が下降局面にある昨今だが、外国からの対オランダ投資は止むことなく続いており、オランダ経済における重要性も高まる一方だ。NFIAは今後ともこうした投資活動に対する支援活動を行っていくことになると思われる。現在すでにオランダで事業を行っている企業や投資家向け活動を継続するのはもちろん、さらに国際的な技術協力などの分野で新たな外国投資家の開拓にも積極的に取り組んでいく計画である。また、オランダのビジネス・投資環境をさらに改善するために積極的なロビー活動も行なっていく。
 「NFIAの役割が長期的に見て、重要性を失うことはないと信じています。企業がワールドワイドな市場を求めて対外活動を拡大しつづける限り、新たな事業の立ち上げや拡大について、その事業目標を効率的に達成できるように支援していくことが私たちの使命ですから」と、NFIAのヨッヘム・ハンセ(Jochem Hanse)局長は語っている。

掲載日:2003/9/24


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