Food for Thought 特集:健康に注目して

    ― オランダ・フード サイエンス最前線 ―

   食の最新技術開発ニュース 第7号 (日本語概要版)

 

 『Food for Thought』について

ニュー スレター『Food for Thought』は食品業界の中堅幹部の皆様向けに制作され、オランダ国内のアグロフードの活動や進展について定期的にレポートする。『Food for Thought』では、記事やオーバービューおよびホワイトペーパーなどを通して、オランダで今展開されている食品技術やイノベーション、研究開発の概要 を伝える。

 

特集:健康に注目して

適切な栄養摂取は、私たちが生涯を通じて健康を維持するうえで重要な役割を果たすものであり、健康的に年齢を重ねていくために欠かせないものである。しかし、その効用は、子どもの発育・成長を促進し、老化を遅らせるという、従来考えられてきたものだけに留まらない可能性も出てきた。実際、現在オランダで行われている最先端の研究によって、栄養が肥満、糖尿病、アルツハイマー病、心臓血管疾患などの慢性病を予防する貴重なツールとなりうることが明らかになりつつある。

今号のFood for Thoughtでは、「栄養と健康」という難しくもやりがいのある研究分野を特集する。オランダには、さまざまな大学・研究機関で卓越した学術グループが活躍し、民間企業のイノベーティブな研究開発センターと併せて、官民両セクター間で重要な協力関係も構築されている。

科学的知見に基づいた新しい提言と、より健康的な製品に対する消費者需要の高まりに対応するため、食品の改良と新商品の開発が進められている。その目的は、「健康的」なだけではなく、従来の食品に劣らないおいしさをもち、従来の食品と同じ官能性(五感に及ぼす感覚)をすべて兼ね備えた食品を作り出すことにある。また、機能性食品と機能性材料も興味深い分野である。機能性食品・材料は一般的には健康を支え、高めるものだが、それだけでなく、疾病予防にも効果的である可能性がある。この場合の重要な課題は、栄養機能表示の法的要件に合致した食品を開発し、その情報を消費者が理解できるように分かりやすく伝えることである。

今号では、こうしたダイナミックな研究開発分野でのオランダの先進的な事例をいくつか紹介する。オランダを知ることで貴社のイノベーションプランやビジネス機会を探求していただきたい。

 

「あえて分かち合う」――シェルタ・マッシュルーム(Scelta Mushrooms)とシェルタ・シューティカルズ(Scelta Ceuticals)によるイノベーション

 

オランダ南部フェンロー(Venlo)にあるシェルタ研究所(Scelta Institute)を訪ねてほしい。シェルタ・マッシュルームズ社が「あえて分かち合う(Dare to Share)」というスローガンのままに企業活動を行っていることがお分かりいただけるはずだ。シェルタ・マッシュルームの本社は魅力的なビルの中にあり、シェルタの販売活動やマーケティング活動、イノベーション活動の拠点となっている。このビルには、オフィススペースや会議室に加えて、料理人が新しいレシピを試作できる最先端のキッチンや、レストラン兼ワインセラー、そして、小さな展示用菌床栽培所も設けられている。

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アクゾ・ノーベル(AkzoNobel)社のワングレイン(OneGrain)技術
――減塩対策が簡単に

 

食品のナトリム含有量を減らすのは簡単ではない。塩は味付けのほかにも、食感や賞味期間、風味の強化に影響を与えるなど、数多くの実利的な特徴をもつ。食品開発者は多種多様な減塩手段を利用することができるが、これらの手段の正しい組み合わせを見つけるには、時間と労力が必要となる。新しい成分を使って生産を行うと新たな課題も生じる。ダスト生成、吸湿剤による機器への汚染、輸送、投与に関連した問題が発生する可能性もある。

 

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 NIZO食品研究所(NIZO Food Research)

――微食品産業はヨーロッパ や世界で重要な役割生物叢(びせいぶつそう)が人と動物の健康に果たす役割を発見

 

人体には、ヒト細胞の10倍の微生物細胞があり、微生物の数は1,014ほどに上る。バクテリアを中心としたこれらの微生物は、人の肌や口腔だけでなく、気道や泌尿生殖器官、胃腸管に住み着いている。バクテリアはヒトゲノムの100倍以上にのぼる独自の遺伝子を読み込むここで、代謝特性を作り出す。私たち人間がこれまで自ら代謝特性を作り出す必要がなかったのはこのためだ。

 

 

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イソライフ(IsoLife)社:

安定同位体が健康関連の食品研究で大きな役割を果たす

安定同位体は、健康関連科学技術の最先端の応用で、ますます重要な役割を果たすようになっている。ここでは、イソライフ社が現在取り組んでいる食品用途での最前線の研究開発、安定同位体のプロジェクトについて説明する。実際の健康研究事例では、13Cなどの安定同位体を利用し、消費者や患者の効率性、安全性および快適性を高めながら、食品とその代謝産物の人体内での流れをこれまで以上に詳しく追跡し、分析できるようになっている。

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オランダ応用科学研究機構(TNO)、「チャレンジ・アプローチ」を利用して、栄養機能を立証し、公衆衛生の改善につなげる

 

「心臓によい」ことをうたった食品が増えている。しかし、食品が心臓血管疾患の予防に役立つものであるかどうかをどうやって評価すればよいのか。この問題は食品生産者や規制機関にとってますます重要なものとなっている。オランダのザイスト(Zeist)市とライデン(Leiden)市に本拠地をおくオランダの研究機関、TNOは、心臓血管の健康状態を正確に把握し、しかも体調不良の段階から実際の病気へといつ頃進むのかも予測するバイオマーカーの開発で他社をリードしてきた。

 

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ニュートリシャス社:科学と健康の維持(Well-being)を結びつける

 

オランダのライフサイエンス企業、ニュートリシャス(Newtricious)社は、慢性疾患の新しい予防方法に取り組んでいる。今後の世界の公衆衛生、健康の維持および繁栄のためには、食事の質を高め、よく運動して、健康的なライフスタイルを促進することが、最も重要である。費用と負担が最も重くのしかかる慢性疾患の治療には、治療法がないという問題だけでなく、病気の進行過程を変えられる可能性が限られているという問題もある。

 

 

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ちょっと一口:オランダの食品開発短信

  • 藻類をベースにした「新しい食品」が栄養と味の問題をクリア。フィコム社(Phycom)の食品用藻
  •  「スーパーフルーツ」の栄養機能表示問題で、マーストリヒト大学フェンロー校とNUTRIMが新たに国際的な科学修士課程を開始
  •  消費者はより健康的な選択肢を選ぶ――新たなオランダ製品の提供例(マーガリン、ハム、スナック、スパイスミックス、飲料、スーパーフルーツドリンク、ホワイトティー)
  •  オランダの食品と栄養の専門家らが最新技術を説明
  •  2012年10月25日は、オランダ中部アーネム(Arnhem)で開催されるフードバレー・エクスポへ。
  •  サラ・リー(Sara Lee)社の新規事業が本社をアムステルダムに
  •  ケリー・イングリーディエンツ&フレイバーズ社(Kerry Ingredients & Flavours)がオランダに乳化剤の新工場を開設
  •  食の安全のためにオランダ政府が1億ユーロを拠出

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オランダ食品業界ネットワークへのリンク

 

オランダ・フードバレーについて

知 識、起業家精神、そしてイノベーションが成功のカギ。オランダ・フードバレーには、そのすべてがある。イノベーションにより競争力が加速する。起 業家を研究機関や政府に紹介し、逆に研究機関や政府を起業家に紹介する。研究開発プロジェクトやビジネスを立ち上げる。食についてもっと広く知ってもらう ―― これがオランダ・フードバレーの信条である。

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