新・日蘭租税条約、2012年1月1日施行
配当、利子、使用料の源泉税0%に

去る11月29日、日本とオランダとの間で新租税条約に関する外交上の公文交換がハーグで行われた。これにより、2012年1月1日に適用が開始された。

●適用の原則

@源泉徴収される租税:2012年1月1日以後に租税を課される額
A源泉徴収されない所得に対する租税及びその他の租税:2012年1月1日以後に開始する各課税年度(課税期間)の所得及び租税

●経過措置

ただし、旧租税条約により特典を受ける権利が新租税条約により特典を受ける権利よりも有利な者については、12ヵ月の間、旧条約の適用を引き続き選択することも可能。

●新条約のポイント

• 親子間配当(議決権の50%以上を6ヵ月以上、直接または間接に所有する株式からの配当)に係る源泉所得税は、原則として免税(これまでは軽減税率5%)
• 日本の外国子会社配当益金不算入制度(外国子会社からの配当の95%が免税とされる制度)の対象となる外国子会社の範囲が、国内法より拡大(下記参照)。

【国内法では】 日本の親会社により、発行済株式または議決権のある株式の25%以上の株式を6ヵ月以上保有されている外国法人
【新条約では】 日本の親会社により、発行済株式または議決権のある株式の10%以上の株式を6ヵ月以上保有されているオランダ法人

• 使用料の源泉所得税は、原則として免税。(これまでは軽減税率10%)
• オランダの居住者に対する匿名組合契約に基づく利益の分配については、日本の法令に従い20%の源泉所得税が課される。(これまでは免税)
• 条約濫用防止規定(特典制限条項、導管取引防止規定規定(特典制限条項、導管取引防止規定等)導入。

新条約は、これまでの内容を全面的に改正するもので、租税回避の防止のための規定を設けつつ、投資先の国からの投資所得(配当、利子、使用料)支払送金に対する源泉課税を軽減、または免除することで、両国間の投資・経済交流を一層促進することが期待されている。つまり、オランダに所在する日系企業の多くにとっては、日本の親会社に対する配当などに係るオランダ源泉税が免税となるため、投資の自由度が増すことになる。

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Source:Ministry of Finance(2011/12)
http://english.minfin.nl/