駐在者に対する優遇税制 「30%ルーリング」改正
2012年1月1日施行

「30%ルーリング」とは、外国からの赴任者のための個人所得税の免税措置で、従業員報酬の30%が非課税となるもの。海外駐在の際に追加的に発生する特別な経費負担を補償する目的で制定されている。同額の報酬を従業員に保証する場合、30%ルーリングの適用の有無は雇用者にとっての人件費負担額に大きな差を生じることになるもので、外国企業にとって人材登用に非常に有益なツールであり、グローバルな人材確保にかかるコスト引き下げに役立つと評価されている。

この制度により、従業員報酬の30%を非課税手当として与えることができる。適用対象となる報酬とは、ボーナスやストック・オプションなどの臨時あるいは変動給付金等を含み、退職金、年金は含まない。

●仕組み

単純化した例として、税引き前給与額がEUR 100,000の場合、30%ルーリングの適用を受ける場合にはその30%すなわちEUR 30,000が非課税手当と認められ、残りのEUR 70,000が個人所得課税対象となる。これに対して30%ルーリングの適用がない場合、EUR100,000がすべて課税対象となり、結果的に純所得で約EUR 20,000の差が生じることになる。

●適用条件

• 雇用主は、当該赴任者が、オランダ労働市場では見つけられない、もしくは見つけにくい、特殊な技能や知識を持っていることを立証できること。
• 当該赴任者は、オランダ国外で雇用された従業員であること。
• 雇用主は、オランダの賃金税源泉徴収義務者であること。

今回の改正は30%ルーリングの適用に関わる要件(規定の給与水準を超えていること、オランダ滞在・居住期間を適用期間から差し引くこと)に関する変更はなく、要件内の給与水準額や適用期間、その他細目が変更となっている。

●主な改正内容

• 給与水準を30%ルーリングによる非課税額を含めてEUR50,000へ引き下げ(30%ルーリングによる非課税分を含まない場合にはEUR 35,000)
• 教育機関で働く科学者および研究者には給与水準による制限を撤廃
• 修士号取得の30歳以下の個人には、適用要件の給与水準を、30%ルーリングによる非課税額を含めてEUR 38,007とする
• 就労前にオランダ国境150km内に居住していないこと
• 過去25年間のオランダ滞在・居住期間を適用期間から差し引くこと
• 給与水準引き下げにともない、30%ルーリング適用期間を
(これまでの10年から)8年に短縮

今回の改正で給与水準規定が下がったことで、30%ルーリング適用のハードルが低くなり、したがって適用対象者の枠が拡がったことが歓迎されている。

 

http://english.minfin.nl/

Source:Ministry of Finance
(2011/11)