Food for Thought 特集: 食品のパッケージング

    ― オランダ・フード サイエンス最前線 ―

   食の最新技術開発ニュース 第6号 (日本語概要版)

 

 

『Food for Thought』について

ニュースレター『Food for Thought』は食品業界の中堅幹部の皆様向けに制作され、オランダ国内のアグロフードの活動や進展について定期的にレポートする。『Food for Thought』では、記事やオーバービューおよびホワイトペーパーなどを通して、オランダで今展開されている食品技術やイノベーション、研究開発の概要 を伝える。

特集: 食品のパッケージング

食品包装の第一の機能は、食品を外部汚染から守り、保存することにある。物理的保護やバリア保護によって、食品の中身を清潔、新鮮、安全に保ち、賞味期限を延ばすことができる。

食品・飲料業界では、さまざまな種類の包装方法や関連テクノロジーの利用が可能である。絶え間ないイノベーションと、変化する消費者や食品サービスのニーズへの対応が、パッケージの機能に広がりをもたらしている。例えば、製品に関連した情報を記載して消費者に広めたり製品ラベリングに使ったりするほか、製品の差別化や販売促進にも用いられている。さらに、顧客の利便性、摂取カロリーの管理、費用対効果、流通とハンドリングの安全などもパッケージングの役割となっている。

包装技術の開発は食品のムダを抑えるうえで重要な要素でもある。また、新しいパッケージング素材が開発されれば、アグロフード・チェーンの持続可能性が大幅に改良される。オランダは、こうしたさまざまな開発の最前線に立っており、国内の学術機関や先進研究機関、食品会社はこぞって、目覚しい可能性を追い求めている。そうした事例を今回のニュースレターで紹介する。

 

画期的な食品パッケージング

ワーへニンゲン大学研究センター(Wageningen University and Research Center = Wageningen UR)のミッションは、生活の質を向上させるため自然の潜在力について研究することにある。食品パッケージングはワーヘニンゲンURが積極的に追求しているテーマの一つである。その研究成果はアクティブパッケージングやインテリジェントパッケージングなどと呼ばれるトレンドに結びつき、また、再生可能資源に関するイノベーションにも貢献している。さまざまなアプローチについて複数の研究グループが研究しており、各グループの研究が相互に補完しあうことも多い。ここで、そうした事例のいくつかを紹介する。

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TNOが画期的なアプローチを開発

米国やEUに限らず、世界のさまざまな地域で食品の販売を計画している企業は、食品生産物に触れる可能性の高い包装材や食品加工装置、その他の用品の安全評価に関する法令を順守しなければならない。食品に触れる可能性があるのは、コップやソフトドリンク用ボトルから、ナイフやフォークなどのカトラリーや食器類、コーヒーメーカーまで、幅広い範囲に及ぶ。包装材中の化学物質が食品に浸み出したり、化学変化をおこしたりしないよう最善の注意が払われなければならない。

 

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 オランダで最近発表されたパッケージング・コンセプトの概要

オランダは比較的小さな国だが、オランダの食品産業はヨーロッパや世界で重要な役割を果たしている。オランダは世界最大級の食品輸出国で、食品・飲 料品市場のイノベーションで目覚しい活躍を見せている。ユニリーバ(Unilever)、ハイネケン(Heineken)およびフリースランド・カンピー ナ(FrieslandCampina)など、食品イノベーションで世界を牽引する企業がオランダに本社を置く。 持続可能な社会を目指して目標の達成が急がれる一方、高齢化社会の消費者はより新鮮で簡便さを求め、メーカーは商品のパッケージやイノベーションで売り場 での差別化を図ろうとしている。

 

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新しいEU規則の概要

EUは3年以上に及ぶ議論を経て、2011年9月29日、現行EU食品表示ラベル規則の改正案に合意した。欧州委員会によれば、今回の改正の第一の目的は、食品ラベルに関するこれまでのすべてのEU指令を統一し、簡素化することにある。

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シールトロニクス(Shieltronics)の画期的な電子レンジの技術が
新たなビジネス機会を生み出す

 

世界の食品産業では、レストランの味とシェフの料理経験を家庭や会社に持ち込む新たな方法が模索されている。これを実現するには、革命的で新しくしかも画期的なモデュラ型の食品パッケージングおよび配送システムが必要であるとシールトロニクスは考える。

 

 

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米食品大手 ハインツ
オランダに新たなヨーロッパ研究センターを設立、研究開発に巨額投資

H.J.ハインツカンパニー(H.J. Heinz Company)はヨーロッパ研究センターをオランダ国内に建設することを決め、過去最大規模となる巨額の研究開発投資を行う。米国を除けばハインツ社として最大規模となるイノベーションセンターは、オランダ南東部ナイメーヘン(Nijmegen)市に設立される。製品開発、研究および品質マネージャーなど100人以上のトップクラスの人材を雇用してスタートする予定。

老舗ブランド、ハインツ®トマトケチャップに加えて、オランダを本拠地とするホーニング(Honing)、ロースビセー(Roosvicee)、フェンツ(Venz)、デ・ラウター(De Ruijter)およびブリンタ(Brinta)などのブランドを製造するハインツ社は、イノベーションとクオリティを向上させ、強力なハインツのブランドをさらに成長させるという野心的な目標を自らに課している。

ハインツ欧州部門のマーク・アトキンス研究開発担当副社長(Mark Atkins, Vice President R&D of Heinz in Europe)は、「ハインツ本社がこのイノベーション拠点をナイメーヘンに建設する提案を認めてくれて、うれしく思う」と述べている。「ここは食と健康に関するすべての専門知識が結集する中心地だ。研究や製品開発分野の先端をいく優秀な人材にとって魅力的な場所となっている」。ナレッジの中心地であるオランダのフード&ヘルス¥バレー(Dutch Food and Health Valley)に研究センターが設置されることは、オランダ政府にとっても大きなはずみとなる。オランダ政府の掲げる新経済成長政策の重点分野のひとつがアグロフード分野であり、イノベーションであるからだ。

マキシム・フェルハーへン(Maxime Verhagen)経済・農業・イノベーション大臣は、「今回の決定で、知識経済国としての世界的名声を高めたいというオランダ政府の熱望がより強まった」と述べている。「我々の働きかけでハインツがオランダを選んでくださることになったことは、たいへん光栄なことである。これは、我が国がアグロフード界の最上層に位置することの証でもある。」

今回の進出決定には、オランダ企業誘致局(Netherlands Foreign Investment Agency=NFIA)、ヘルダーランド(Gelderland)州、ユトレヒト(Utrecht)州、ナイメーヘン(Nijmegen)市、ザイスト(Zeist)市、東部オランダ開発公社(Oost NV)、ユトレヒト企業誘致局(Invest Utrecht)など多くの政府関係者が各方面でフェルハーヘン大臣を支えた。

ハインツはイノベーション目標の達成に向けて、欧州のサプライチェーン体制を強化し、戦略的調達、製造、ロジスティックスおよび在庫管理の各部門を統合して中央管理とする予定である。これらの戦略的機能は、ユトレヒト近郊のザイスト市にある欧州本社、ハインツ・コンチネンタル・ヨーロッパ(Heinz Continental Europe)に置かれる。

 

 

ちょっと一口:オランダの食品開発短信

  • 世界中のアグロフード研究者のための先進的施設、アグロフ ード先端技術研究所 (CAT-AgroFood)
  • 予防と治療を結び付ける: 栄養学を活用して健康と生活の質を向上させる
  • 「アグリフード・チェーンの持続可能性を高めることはもはや選択肢にならない」
  • IXL社の ニュートリ・パルス・e-クッカー(Nutri-Pulse® e-Cooker)が2011年度「フードバレー¥アワード(Food Valley Award)」を受賞
  • 「持続可能パッケージング・ナレッジ・ネットワーク(Knowledge Network Sustainable Packaging)」が1周年を迎える
  • カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)がワーヘニンゲンURとの連携を強化
  • ハク(Hak)社製の新しいビンのふたが、みんなの悩みを解決
  • アバンティウム(Avantium)社とザ・コカ・コーラ(The Coca-Cola Company)が、次世代の100%植物由来プラスティック(PEF)の開発で連携

 

オランダ食品業界ネットワークへのリンク

 

オランダ・フードバレーについて

知識、起業家精神、そしてイノベーションが成功のカギ。オランダ・フードバレーには、そのすべてがある。イノベーションにより競争力が加速する。起 業家を研究機関や政府に紹介し、逆に研究機関や政府を起業家に紹介する。研究開発プロジェクトやビジネスを立ち上げる。食についてもっと広く知ってもらう ―― これがオランダ・フードバレーの信条である。

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