Food for Thought 特集: 持続可能性

    ― オランダ・フード サイエンス最前線 ―

    食の最新技術開発ニュース 第5号(日本語概要版)

 

 

『Food for Thought』について

ニュースレター『Food for Thought』は食品業界の中堅幹部の皆様向けに制作され、オランダ国内のアグロフードの活動や進展について定期的にレポートする。『Food for Thought』では、記事やオーバービューおよびホワイトペーパーなどを通して、オランダで今展開されている食品技術やイノベーション、研究開発の概要 を伝える。

 

特集:持続可能性

留まることを知らない世界人口の拡大に伴う諸問題に対応するためには、従来をはるかにしのぐイノベイティブなアグロフード産業が必要となる。世界人口が90億人に達すると試算される2050年に、貴重な環境と資源を保護しながらも、人々の十分な生活水準と健康水準を確保できるようにするための対策を推し進めるにあたり、重要な役割を果たすのが持続可能性だ。私たち社会は一丸となって、食品生産において高い生産性と品質水準を維持しつつ、水やエネルギーの使用削減や耕作地利用の最適化に向けたより賢明な方法を見つけていかなければならない。

この点において、オランダが提供できるものは数多い。クリエイティブで従来の枠にとらわれないビジネスのアイデアが、しっかりと整備されたインフラにおける傑出した学際的な研究と結びついている。今号のニュースレターでは、さまざまな持続可能性のテーマに関係したオランダのビジネス、研究構想の成功例を紹介したい。取り上げるテーマは、残渣物フローの商品化、持続可能なたんぱく質食品、ウォーター/カーボン・フットプリントの低減、持続可能なフードチェーン、イノベイティブなグリーンハウス・テクノロジーおよび持続可能な部品調達などである。このニュースレターをきっかけにして、オランダとの関係の中で皆様のイノベーションプランやビジネス機会を探っていただけることを願っている。

 

2倍減らして、2倍増やす

 

ワーヘニンゲン大学研究センター食品・バイオ研究部門の持続可能なフードチェーン担当プログラム・マネージャー、トアン・ティママンス (Toine Timmermans)によれば、私たちが直面している課題は、増え続ける世界の人口に対していかに食糧を確保するのかという点である。世界の人口は2050年までに91億人に達すると試算されている(国連データ)。食糧総量の需要拡大に加えて、福祉の拡大が食糧の消費パターンを劇的に塗り替えてい る。

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プロバロール社、不合格となった野菜から植物繊維とジュースをつくる

 

「持続可能なビジネス展開こそ、わが社の使命」。プロバロール(Provalor)社の パウルス・コスタース(Paulus Kosters)取締役は言う。同社は1998年に設立され、主に野菜加工業界を中心に、食品加工から出される残渣物の流れを商品化することを専門としてきた。「オランダのような小国でさえ、60万トンもの野菜が不合格としてはねられている」と コスタース取締役は説明する。

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たんぱく質の機能性を確保する工程をTNOが開発

世界人口の拡大に伴い、食用たんぱく質の持続可能な回復がますます重要になっている。オランダ応用科学研究機構(TNO)は、魚類残留物や藻類などからたんぱく質を効率よく分離する画期的なテクノロジーに取り組んでいる。TNOの研究員パウル ブスマン(Paul Bussmann )とアールト デ・ヨング(Aard de Jong)は、「我々の課題は、たんぱく質の機能性を最大限まで保持する穏やかな工程を開発すること」と言う。

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カーボン・フットプリントの低減に向けた画期的な加工技術

 

生産工場におけるカーボン・フットプリントの低減が重要なビジネス目標になっていることから、多くの企業がユニット稼動の最適化に休みなく取り組んでいる。 こうした活動はほとんどの場合、エネルギー効率の拡大や、ランタイムの延長(ファウリングの削減)、より効率性の高い洗浄や製品ロスの削減の実行が中心と なる。

 

 

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ウォーター・フットプリントの低減 — 世界の食物連鎖における協力が不可欠

 

飲用、料理、洗濯に大量の水が使われているが、それ以上に大量の水を消費するのが食品、紙類および衣類などの生産工程である。ウォーター・フットプリントとは、個人やコミュニティにより消費されたものとと、企業が製品やサービスを生み出す際に使用された、淡水の総量であると定義づけられている。

 

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コッペルト・クレス社とTNO、多層式栽培方法で先陣を切る

 

風光明媚なオランダの景観のなかに、新時代の園芸の先駆けとなるキラキラと光る構造物が姿を見せている。これは、コッペルト・クレス (Koppert Cress)社の画期的な温室技術に、新たに加わった新技術である。この施設が完成すれば、世界で最も味がよくて他に例を見ない複数のハーブが施設内の5 層式の栽培棚で栽培される。この多層式の栽培方法を取れば、貴重な地理的フットプリントを抑えられるだけでなく(人口過密のオランダでは重要)、エコロジ カル・フットプリントも低減される。

 

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ちょっと一口:オランダの食品開発短信

 

  • 食肉・魚の代用品プレンティ(Plenti®)
  • ユニリーバ社が持続可能な生活について、Food for Thoughtと対談
  • オランダの酪農業が気候に影響されない納屋を開発
  • NFIAの「食品分野担当チーム」を紹介
  • オランダのワーヘニンゲンで9月6日〜9日に開催される「ニュートリゲノミクス機関(NuGO)ウィーク」にご参加を
  • 高速呼吸メーター — 生鮮食品包装の品質改善のための新たなソリューション

 

IFT11年次総会/フードエキスポ
(米国ニューオーリンズにて6月11日〜14日開催)

オランダ経済・農業・イノベーション省企業誘致局(NFIA)とフードバレーは、IFT 2011年次総会/フードエキスポ(IFT11 Annual Meeting + Food Expo)にオランダ・フードバレー・パビリオン(Holland Food Valley Pavilion)を出展した。

参加したのは、NIZO食品研究所(NIZO food Research)、OMVEオランダ・ラボラ トリー & パイロット・イクイップメント(OMVE Netherlands Laboratory & Pilot Equipment)およびシェルタ・マッシュルーム(Scelta Mushrooms)などの企業で、DSMニュートリショナル・プロダクツ(DSM Nutritional Products)、イノバ・マーケット・インサイツ(Innova Market Insights)、ロダーズ・クロクラーン(Loders Croklaan)、ピューラック(Purac)、センサス・アメリカInc(Sensus America Inc)およびヴァン・イーヘン(Van Eeghen)。

6月13日(月)には「オランダから食と栄養を: よく知 られた課題に対する新ソリューション、新成分」と題したセミナーも開催した。基調講演は、DSMフード・スペシャルティーズ(DSM Food Specialties)、ワーヘニンゲン大学研究センター食品¥バイオ研究所(Wageningen UR Food & Biobased Research)およびNIZO食品研究所が行った。

「IFT年次総会/フードエキスポ」とは、毎年開催される世界最大のフード・サイ エンス会議・展示会である。毎年2万人以上の食の研究者や納入業者、販売 業者などが世界各地から参加する。多様化するアメリカのフード・サプライの裏には、それを支える消費者や栽培農家、製造加工業者、行政当局、研究者らの存 在がある。このイベントの魅力は、そんな彼らの心を動かす食のイノベーションと情報のいわば“駆動エンジン”に必ず出会えることだ。

オランダ食品業界ネットワークへのリンク

 

オランダ・フードバレーについて

知識、起業家精神、そしてイノベーションが成功のカギ。オランダ・フードバレーには、そのすべてがある。イノベーションにより競争力が加速する。起 業家を研究機関や政府に紹介し、逆に研究機関や政府を起業家に紹介する。研究開発プロジェクトやビジネスを立ち上げる。食についてもっと広く知ってもらう ―― これがオランダ・フードバレーの信条である。

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