

冷凍冷蔵事業と食品事業の大手、株式会社ニチレイ(本社=東京都中央区)が欧州進出を果たしたのは、1988年、ロッテルダムとルールモントに3つの冷蔵倉庫をもつ、オランダの中堅倉庫会社「ユーロフリゴ(Eurofrigo B.V.)」の買収であった。さらに翌89年には、乙仲・通関・運送業務を担当する「テルモトラフィック(Thermotraffic B.V.)」を、90年には果汁専用の冷蔵倉庫をもつ「ヒワ(Hiwa Rotterdam Port Cold Stores B.V.)」を傘下に収め、欧州における低温物流ネットワークを確立した。
物流のボーダーレス化、EU統合の進展と好調な欧州経済の中、同社の業績は順調に伸びてきており、ここ10数年で倉庫能力は2倍以上に拡大している。「ユーロフリゴ社の買収は、初の欧州進出とあって手探りのことも多かったし、バブル期の負の遺産が残されたことも事実です。しかし、ほぼ10年で好転し、計画を上回る業績をあげることができました。これは、欧州最大の港、ロッテルダム港に拠点を得たという地の利、欧州経済の安定的な好調、それに優秀なマネジメント層の人材があったからでしょう。そうした意味で、オランダを欧州の拠点として選んだことは正解であったといえます」と話すのは、同社低温物流事業部の秋山真人氏。
現在、同社の欧州グループは、ロッテルダムの「ユーロフリゴ社」が275,000 m3、南部リンブルフ州の「ユーロフリゴ・フェンロ社」が396,250 m3、ロッテルダムの果汁専用の「ヒワ社」が325,000 m3の冷蔵能力をもち、さらにオランダ・ドイツに拠点をもつ通関・運送会社「テルモトラフィック社」を加えて、持株会社「ニチレイ・ホールディング・オランダ(Nichirei Holding Holland B.V.=NHH)」がグループを統括している。「今後、設備の更新や拡張も継続していきますが、物流に伴う保税・通関・検査・加工などの付加価値の充実、また作業・情報の一元化によるシステムの再構築など、ソフト面での拡充を目指していきたい」と秋山氏はいう。拡大する欧州市場に対応するため、東欧・ロシアへの展開も課題として挙げている。
なお、ニチレイはこの低温物流事業のほかに、水産物買付けのための駐在員事務所をアムステルダムに置いている。
 |
Nichirei Holding Holland B.V. |
|
 |
 |
所在地 |
Abel Tasmanstraat 1, 3165 AM Rotterdam |
 |
設立 |
1989年3月 |
 |
従業員 |
270名(グループ全体) |
 |
業務内容 |
欧州事業統括 |
 |
URL |
ニチレイ本社
www.nichirei.co.jp
|
|
|
 |
Eurofrigo B.V. |
|
 |
 |
所在地 |
Abel Tasmanstraat 1, 3165 AM Rotterdam |
 |
業務内容 |
倉庫業務 (ロッテルダムに2倉庫)、動物検疫 |
 |
URL |
www.eurofrigo.nl
|
|
|
 |
Eurofrigo Venlo B.V. |
|
 |
 |
所在地 |
Egtenrayseweg 35, 5928 PH Venlo |
 |
業務内容 |
倉庫業務(フェンロー、ルールモント、ヘールレンに計4倉庫)、流通加工 |
|
|
 |
HIWA Rotterdam Port Cold Stores B.V. |
|
 |
 |
所在地 |
Vierhavensstraat 20, 3002 AD Rotterdam |
 |
業務内容 |
果汁冷蔵倉庫業務(ロッテルダムに3倉庫)、流通加工 |
 |
URL |
www.hiwa.nl
|
|
|
 |
Thermotraffic Holland B.V. |
|
 |
|