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富士写真フイルム株式会社(本社=東京都港区)は、欧州での需要拡大をにらんで、'70年代から現地生産の可能性を探ってきた。 その結果オランダに白羽の矢がたったのは、欧州全域の物流、政治的・経済的な安定、英語を解する良質な労働力、政府の支援などが総合的に評価されたためである。 1982年、良質な水と空気に恵まれたティルブルフ(Tilburg)に 工場を建設、カラー印画紙の生産を開始した。次いで、カラーフイルム、オフセット印刷用PS版と生産品目を拡大し、研究所、物流センターを開設して、現在では従業員約1500名を擁する、単独進出としてはオランダ最大の日本企業に成長した。そのテリトリーは、欧州全域、中近東、アフリカ、アメリカの一部までをカバーしている。 同社では、当初から徹底した現地企業化を目指し、現地の文化、習慣を尊重すること、経営幹部に現地人を積極的に登用することに努めてきた。「当社の製品はお客様が品質を目で確かめることができません。それだけに、品質への信頼がイノチです。品質管理の徹底への理解のために、コミュニケーションと信頼関係の確立に心を砕きました。しかし、オランダの従業員の能力は日本人のそれとまったく変わりません」と氏原源弘常務はいう。労使関係は良好で、365日24時間3交替の勤務体制にもなんら問題はない。 1997年にはISO14001を取得して環境問題にも積極的に取り組んでいるが、今後は欧州でのさらなる稼働率のアップ、シェアの拡大を図りたいとしている。
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